お風呂のリフォームに補助金は活用できる? 内容や申請方法、東京・大阪の補助金も紹介

更新日:2024.09.13

お風呂

お風呂をリフォームしたいとき、補助金が活用できるかどうか気に掛かっている方もいるでしょう。補助金が利用できれば、お風呂のリフォームにおける選択の幅が広がるはずです。

本記事では、お風呂のリフォームで活用できるさまざまな補助金と申請方法を紹介します。補助金の種類は、省エネ関連から介護関連まで多岐にわたります。国の補助金、自治体の補助金のどちらにも触れるので、参考にしてください。

お風呂のリフォームで補助金が出る?

お風呂のリフォームには、目的によって補助金が支給されることがあります。補助金の対象となるリフォームの目的は、エコ住宅や介護、子育て、耐震など多岐にわたります。自宅でお風呂のリフォームを検討しているという場合は、リフォームの目的が補助金の要件に該当するかチェックしてみると良いでしょう。

近年では、温室効果ガスの排出量抑制や光熱費削減を目指し、省エネのためにお風呂をリフォームするケースが増えています。介護のために段差の解消、手すりの設置などのリフォームを必要とすることもあるでしょう。

このような目的でお風呂をリフォームしようとしている場合は、以下で国や自治体が出している補助金を確認してみてください。

お風呂のリフォームで利用できる国の補助金

お風呂のリフォームに向けた補助金の種類は、国が主導しているものと自治体によるものの2種類に大きく分けられます。補助金の有無をチェックするときは、国と自治体の双方で、現行の補助金について確認が必要です。

以下では、2024年8月時点で国が主体となっている補助金について、概要や要件、申請方法を解説します。補助金の実施は時期によっても左右されるため、国のWebサイトを併せて確認するようおすすめします。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯における住宅の省エネ化を支援する補助金事業です。

事業目的としては、子育て世帯や若者夫婦の世帯に対して住宅の省エネ改修・省エネ住宅の新築を促進し、最終的には2050年のカーボンニュートラルの実現につなげる、としています。ただし、子育て世帯、若者夫婦の世帯以外でも申請は可能なので、ぜひチェックしておいてください。

リフォームの補助金額は、リフォーム工事内容に応じて子育て・若者夫婦の世帯では30万円/戸、その他の世帯であれば20万円/戸です。

しかし、長期優良リフォームであれば世帯構成によって30~45万円、子育て世帯・若者夫婦世帯が中古住宅購入を伴う場合は60万円まで金額が引き上げとなります。

※出典:国土交通省.「子育てエコホーム支援事業」. https://kosodate-ecohome.mlit.go.jp/about/ ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

リフォームの場合、補助金が受けられる要件は、まずリフォーム工事が省エネ改修であることです。お風呂の場合、浴槽の保温性が高いものに交換する、お湯の使用量が少なくて済むものに交換する、節水水栓やエコ給湯器へ交換する、断熱性や気密性を高めるなどの方法が該当します。

この補助金は世帯構成によって上限額が異なりますが、子育て世帯・若者夫婦世帯に該当しない方でも補助を受けられるケースがあるため、注意が必要です。

補助金の申請は、あらかじめ登録事業者となっているリフォーム施工業者が代理で行います。従って要件の詳細や補助金額はまず業者に確認すると良いでしょう。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、住宅の長寿命化を目的として、既存住宅に対して実施する適切なメンテナンスを支援するための事業です。

メンテナンスの内容としては、住宅の性能向上の他、三世代同居対応の改修、子育て世帯向けの改修、また防災性・レジリエンス性(耐久性)を向上させるための改修が挙げられます。

補助金の金額は、認定長期優良住宅型であれば上限160万円、そうでない場合は上限80万円です。しかし、三世代同居のための改修や若者・子育て世帯による改修、中古住宅購入などの条件を満たせば、さらに50万円まで加算を受け取れます。

加算があるかどうかは条件次第になるため、事前によく確認しましょう。

※出典:長期優良住宅化リフォーム推進事業.「令和6年度長期優良住宅化リフォーム推進事業」.https://www.kenken.go.jp/chouki_r/ ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金を受けるには、4つの要件を全て満たす必要があります。

一つは、住宅の面積や居住環境、また30年以上の維持保全計画が条件に合っていることです。

2つ目は、リフォーム内容が「住宅性能の向上やレジリエンス性の向上、三世代同居、子育て環境の改善」のいずれかに当てはまっていることが必要です。

3つ目は事業において定められた住宅性能を満たすことですが、こちらはリフォーム業者に確認する方が確実でしょう。

4つ目は、リフォーム工事前にインスペクションと呼ばれる現況検査を行うことで、これも業者への確認が必要です。

補助金の申請自体もリフォーム業者で行うことから、まずは業者への相談をおすすめします。

給湯省エネ2024事業

給湯省エネ2024事業は、省エネ給湯機の導入を補助してくれる補助金です。省エネ給湯機を普及させることで、エネルギー受給における2030年目標の達成に貢献することを目的としています。

補助金額はヒートポンプ給湯機(エコキュート)の場合、1台当たり8万円、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)の場合は、1台当たり10万円。家庭用燃料電池(エネファーム)の場合で1台当たり18万円です。ただし、給湯機の性能によって、1台当たり2万円~5万円の加算がある他、既存給湯機の撤去があれば加算が受けられます。

戸建て住宅の場合は2台まで認められるため、例えば二世帯住宅でお風呂が別になっている場合でも、リフォームで補助金を利用できるのがメリットです。

※出典:住宅省エネ2024キャンペーン.「給湯省エネ2024事業」. https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/ ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

給湯省エネ2024事業の受給要件はシンプルで、省エネ給湯機の該当機種を導入することで受給が可能です。

受給できるのはリフォーム工事を行う場合や、中古住宅の購入に伴うリフォーム工事を行う場合です。また新築注文住宅や分譲住宅でも、給湯機が条件に該当すれば受給できます。

リフォームの場合、補助金の申請は工事を行う登録リフォーム業者が代行します。従って、リフォーム工事を契約する前に、まずは補助金受給ができるかどうか、そして補助金を利用できる機種はどれかを業者に確認すると良いでしょう。

介護保険の住宅改修費

介護保険の住宅改修費では、お風呂のリフォームも対象となっています。介護を目的にお風呂をリフォームした場合、申請書などの必要書類を提出すれば介護保険から補助費用が還付される仕組みです。

介護保険からの支給額は、18万円を上限として、リフォーム費用の9割相当と定められています。つまりリフォーム費用の総額が20万円を超えれば、18万円の支援が受けられる計算です。

また基本的には、一人が受給できるのは生涯において18万円が上限です。ただし要介護状態区分が3段階上昇した場合や、転居した場合は、再度18万円までの支給を受けられます。

※出典:厚生労働省.「介護保険における住宅改修」. https://www.mhlw.go.jp/general/seido/toukatsu/suishin/dl/07.pdf ,(参照2024-08-01).

※出典:東京都福祉局.「介護保険制度の住宅改修関係」. https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/hoken/jyutakukaisyu.html ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

お風呂リフォームにおいて介護保険の住宅改修費の受給要件は、手すりの取付けや段差の解消の他、床材などを滑りにくいものにしたり、扉を引き戸などへ取り替えたりする工事であることです。

介護保険の住宅改修費を支給してもらうためには、まずリフォーム前に、ケアマネージャーなどの相談役にリフォームについて相談する必要があります。

また工事見積書など申請書類の一部を施行前に提出し、保険給付に該当する改修であることを認めてもらわなければなりません。

実際のリフォーム施工は、介護保険からの承認が下りてから行います。さらに、施工が完了したことを示す書類を追加で提出することで、介護保険から該当額が支給されるという流れです。

お風呂のリフォームで利用できる自治体の補助金

お風呂のリフォームでは、自治体の補助金を利用できる場合もあります。ここでは東京・大阪で利用できる補助金について解説します。

その他の自治体も「お風呂 リフォーム 補助金 ○○県(自治体名)」で検索すると、該当する補助金があれば見つけられるため、おすすめです。地元のリフォーム業者に相談してみるのも良いでしょう。

東京や大阪のリフォーム補助金は以下の通りです。

【東京】長期優良住宅制度

長期優良住宅制度は国土交通省が認定している制度ですが、東京都内に関しては東京都が所管行政庁として認定を行っています。

これまで、多くの住宅が「作る、消費する、壊す、新しく作る」というサイクルの元に運用されてきました。しかし現在は「良いものを作り、適切な手入れを行いつつ長く使う」といったことが必要とされており、この実現に向けてさまざまな補助を行うのが、長期優良住宅制度です。

東京都によって認定されるものについても、先出の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の対象としてリフォームの際には支援が受けられる他、所得税、固定資産税といった税制面での優遇が得られます。

※出典:東京都住宅政策本部.「長期優良住宅」. https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/juutaku_seisaku/yuuryou-1.html ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

長期優良住宅は、長期使用が可能な構造、設備を有していることが条件です。間取り変更などの可変性、耐震性や省エネルギー性、バリアフリーや劣化対策が施されていることも必要とされます。

居住環境の他、一定の住戸面積が確保されており、定期的な点検・補修などの維持保全計画が立てられていることも大切です。また維持保全は30年以上にわたって行われなければなりません。

長期優良住宅の申請は、施工前に計画書を提出する必要があるため、リフォーム業者や建築業者との打ち合わせが必要です。認定を受けるためには、まず希望するリフォーム業者などへ相談してみましょう。

【東京】既存住宅省エネ改修促進事業

既存住宅省エネ改修促進事業は、2030年の温室効果ガス排出量目標を達成することを目的に、東京都が省エネ改修診断に掛かる費用の一部を補助するものです。

例えば、お風呂リフォームの場合は、高断熱浴槽の採用などが既存住宅省エネ改修促進事業の補助金の対象となります。

ただし注意したいのは、省エネ改修そのものに掛かる費用の補助金ではないという点です。あくまでも「改修のための省エネ診断」や「省エネ改修に必要な調査、設計、計画」に掛かる費用に対して下りる補助金となっています。

補助を受けられる金額は、省エネ診断の場合、17万円を上限として全額の3分の2、省エネ基準適合設計は18万円を上限として全額の5分の2、ZEH水準適合設計の場合は36万円を上限として全額の5分の4までです。

※出典:東京都住宅政策本部.「高断熱浴槽」. https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/syoene_saienejuutakuplatform/platform_02/setsubi04.html ,(参照2024-08-01).

※出典:東京都住宅政策本部.「東京都既存住宅省エネ改修促進事業」. https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/juutaku_seisaku/shouene.html ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

既存住宅省エネ改修促進事業の申請者は、特に規定がありません。住宅所有者などが補助対象者となっていますが、手続きの代理委託もできるため、業者へ手続きを依頼することも可能です。

申請の際は、省エネ診断や省エネ設計に手を付ける前に、必ず先に申請を行う必要があります。交付申請を行うと、審査の上で交付決定通知が届けられます。交付決定通知を受領してから、診断や設計の契約を行ってください。

診断・設計の完了後は、完了実績報告を実施します。報告を元に再度の審査と交付額決定がなされ、通知の後に改めて請求を行うことで補助金が支払われます。

【東京】災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業は、断熱・太陽光住宅の普及拡大を目的としている事業です。お風呂のリフォームにおいては、高断熱浴槽への改修を行うと補助金が受け取れます。高断熱浴槽の定義は「JIS A5532:2011に規定する「高断熱浴槽」と同等以上の性能を有するもの」です。

浴槽の補助金額は、一住戸当たり9万5,000円を上限として、リフォーム費用の3分の1までとなります。

この事業においては、新築住宅への設置は補助金交付の対象外です。先出の子育てエコホーム支援事業などと併用が可能になることもあるため、リフォーム業者に確認することをおすすめします。

※出典:クール・ネット東京.「(令和6年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」.https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ene_reform/ene_reform_r06 ,(参照2024-08-01).

※出典:環境局.「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/climate/home/dannetsu-solar/ ,(参照2024-08-01).

要件・申請方法

災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業は、(公財)東京都環境公社への申し込みが必要です。現在はWebサイトから電子申請が実施されていますが、施工のタイミングによって紙申請が必要になる期間もあるためよく確認しましょう。

また、災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業の補助金を利用する際は、見積り後、契約・施工前の事前申し込みが必要です。事前申し込みの受け付け通知を受領した後に、契約・施工へと進みます。

施工後は、交付申請兼実績報告として、工事の完了報告を行ってください。審査を通して助成金が支払われます。

【大阪】震災対策推進事業

大阪府震災対策推進事業は、阪神淡路大震災を教訓として、府内の建物の耐震化を目的にリフォーム補助を行っている事業です。お風呂のユニットバス化は耐震に寄与するとして補助金の対象となります。

既存の戸建て住宅の場合、耐震診断には上限5万円、耐震設計には10万円を上限として設計費用の7割が補助されます。また、改修工事の補助上限額は40万円、もしくは所得によって60万円が上限へ変更になるので、詳細を問い合わせてみると良いでしょう。

一方、分譲マンションの場合は市町によって補助額などが異なるため、該当する市町への問い合わせが必要です。大阪府としては、市町に対して耐震診断・耐震改修設計の最大6分の1、耐震改修工事の最大12分の1までの費用を補助しています。

※出典:大阪府.「住宅・建築物の耐震化について」. https://www.pref.osaka.lg.jp/o130040/kenshi_kikaku/kikaku_bousai/index.html ,(2024-08-01).

※出典:大阪府.「補助制度一覧」. https://www.pref.osaka.lg.jp/o130040/kenshi_kikaku/kikaku_bousai/hojoseido.html ,(2024-08-01).

要件・申請方法

大阪府震災対策推進事業は府の事業ですが、申請窓口は木造住宅も分譲マンションも、それぞれの市町村となっています。

補助金を申請するには、住宅の形態を問わずまず市町村の相談窓口へ相談するのが第一歩です。申請の流れや、リフォーム工事の流れなどは、それぞれの自治体の方針を相談窓口であらかじめ確認しましょう。

窓口で相談すると、補助を利用できる耐震診断の窓口へつないでもらえます。耐震診断の結果を受けて、リフォーム工事の内容の相談、見積り、補助金申請へと進む形です。

第一に耐震診断という形をとっているため、先にリフォーム工事の契約などを進めてしまわないよう注意しましょう。

お風呂のリフォームはミヨシテックに任せるのがおすすめ!

お風呂をリフォームする際は利用できる補助金があるか、あらかじめ調べておくのがおすすめです。また補助金の中には、施工したリフォーム業者が申請を行う形式のものも多いため、補助金があるかどうかをリフォーム業者に確認しても良いでしょう。

大阪エリアで信頼性の高いリフォーム業者をお探しなら、ミヨシテックにぜひご相談ください。断熱性や耐震性、エネルギー効率の高いお風呂の設備を提案いたします。補助金の申請を視野に入れた介護用のお風呂リフォームや、給湯機のご相談もお待ちしております。

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