トイレは10年を過ぎると、交換を検討するタイミングに差し掛かります。ライフスタイルに適したトイレを選ぶには、便器のサイズやデザイン、お手入れのしやすさを比較することが大切です。
本記事では、トイレの種類と特徴、メリット・デメリットを解説します。トイレの機能は日々進化しています。トイレ選びのポイントを押さえて、使い勝手の良いトイレの設置を目指しましょう。
目次
トイレには、「組み合わせ便器」「一体型トイレ」「タンクレストイレ」「システムトイレ」の4種類があります。まずは、それぞれの特徴を一覧で見ていきましょう。
種類 | 特徴 |
組み合わせ便器 | ・タンクを含む便器と、便座を自由に組み合わせられるトイレ ・低価格帯の商品が豊富にある ・タンクに水が溜まるまでトイレを流すことができない |
一体型トイレ | ・便器、タンク、便座が一体となったトイレ ・デザインにまとまりがある ・故障時は丸ごと交換になりやすい |
タンクレストイレ | ・水を溜めるタンクがないトイレ ・凹凸が少ないのでお手入れしやすい ・高価格帯の商品が多い |
システムトイレ | ・手洗器やキャビネットと組み合わせられるトイレ ・空間に統一感が生まれる ・設置には広いスペースが必要 |
種類によっては、水圧が低かったりスペースが狭かったりすると設置できない場合もあります。価格にも幅があるため、機能とコストのバランスを考えて選びましょう。
組み合わせ便器は、土台になる便器と機能性に関わる便座を自由に組み合わせられるトイレです。便器にはタンクも含まれており、手洗器の有無が選べます。現在もっとも普及しているタイプで、種類も豊富にあります。
タンクを含む便器と便座を自由に組み合わせられるため「低価格帯の商品を購入したい」「狭いスペースに設置したい」「ライフスタイルに合わせたデザインにしたい」など、さまざまなニーズに応えられます。組み合わせ便器なら、便器はA社、便座はB社といった選び方も可能です。
トイレのトラブルで多いのが、ウォシュレットの故障です。組み合わせ便器は、それぞれが独立しているため故障したパーツのみを交換できます。購入価格が他の種類と比べて安いだけでなく、修理の出費を抑えられることも、組み合わせ便器のメリットです。
組み合わせ便器では、タンクに十分な水が溜まるまでトイレを流すことができません。連続の使用に向いていないため、家族の人数が多いと不便さを感じるかもしれません。
また、複数のパーツを組み合わせるという性質上、どうしても凹凸や隙間ができやすくなるため、掃除もしづらい傾向です。異なるメーカーの製品を組み合わせると、デザインの統一感もなくなります。大きなこだわりがなければ、同じメーカーの製品を組み合わせるのがおすすめです。
一体型トイレは、便器、タンク、便座が一体化されたトイレです。水を溜めて流すため、必ずタンクがついています。組み合わせ便器と同様に手洗器の有無も選べます。
すべてのパーツが一体となっているので、デザインに統一感があります。凹凸や隙間も少なく、お手入れも簡単です。次にご紹介するタンクレストイレは水圧が弱くなる2階以上の場所に設置できないケースがありますが、タンクがついた一体型トイレは水圧による制限は掛かりません。
「タンクレストイレを設置したいが、水圧や予算の関係で設置できない」といった場合には、一体型トイレを検討してみましょう。タンクがコンパクトになった製品なら、タンクレストイレのような感覚で使用できます。
一体型トイレは、ウォシュレットやタンクの一部が故障した際に、トイレ本体を丸ごと交換しなければならない可能性があります。また、タンクに水を溜めてトイレを流すため、連続での使用にも向いていません。
組み合わせトイレと比べると、価格が高いところもデメリットです。手洗器をつけると便利になる一方で、凹凸が増えるのでお手入れの手間がかかります。
タンクレストイレは、便器と便座が一体となっているタイプで、水を溜めるタンクはついていません。シンプルでスタイリッシュなデザインが人気を集め、近年急速に普及しています。タンクレストイレでは、水道水の水圧を利用して水を流します。トイレ空間をおしゃれに仕上げることができますが、水圧が弱い場所には設置できないケースもあります。
「狭いトイレ空間をおしゃれにしたい」「掃除の手間を減らしたい」といった場合には、タンクレストイレがおすすめです。タンクがついていないため、トイレ本体がコンパクトで狭い空間でもゆったりと使えます。凹凸が少ないため、お手入れも簡単です。
タンクに水を溜める必要がなく、連続で使用できるのもタンクレストイレのメリットです。基本的に手洗器はついていませんが、製品によってはオプションとして用意されています。タンクレストイレの手洗器は、ボタンを押すことで手洗い用の水が出てきます。
タンクレストイレは、必要なときに水を吸い上げる「水道直圧式」で動いています。水圧が弱い場所では流れが弱まってしまう恐れがあるため、設置が推奨されていません。製品によっては、マンションの高層階や戸建ての2階以上のエリアには採用できないことがあります。
また、停電時にトイレが使えないリスクがあったり、他の種類と比べると価格が高くなったりする点もタンクレストイレのデメリットです。ただし、タンクレストイレの機能は年々向上しており、停電や水圧に対する対策も進んでいます。タンクレストイレを選ぶときは、デザインだけでなく、機能面もしっかりと確認しましょう。
システムトイレは、手洗器やキャビネットと組み合わせるタイプのトイレです。収納一体型トイレ、キャビネット付きトイレと呼ばれることもあります。システムトイレでは、タンクあり・タンクなし、どちらの製品も選べます。
タンクありの場合は、空間がすっきりするようにタンクや配管などを隠して背面にキャビネットを設置するのが一般的です。キャビネットには、予備のトイレットペーパーや掃除道具などが収納できます。タンクなしの場合は、トイレの側面にカウンター型の手洗器やキャビネットを配置するなど、さまざまな空間デザインが可能です。
トイレ本体、手洗器、キャビネットが一体となったシステムトイレは、空間に統一感が生まれます。自由に製品を組み合わせるのではなく、あえてカタログと同じ製品を選ぶことで洗練されたトイレ空間が構築できます。
「トイレ空間をすっきりとさせたい」というニーズをかなえたいときも、システムトイレがおすすめです。背面収納にすることでタンクや配管を隠しつつ、小物を収納するスペースが確保できます。タンクレストイレなら、トイレ本体を背面にぴったりつけて、側面にカウンターやキャビネットを配置する方法もあります。
システムトイレは、広さによって設置できる製品が変わります。設置できる寸法が決められているため、気に入った製品があっても、広さが足りなければ採用することはできません。
背面のキャビネットでタンクを隠している場合は、故障した際の修理が大掛かりになる可能性もあります。基本的にセット商品として販売されているため、自由度も低めです。「手洗器の位置を変更したい」「カウンターの長さを微調整したい」「キャビネットをコンパクトにしたい」など、細かなニーズへの対応が難しい点はデメリットと言えるでしょう。
トイレの種類を選ぶときは、便器のサイズや機能性を確認することが大切です。どれだけデザインが優れていても、使い勝手が悪いとストレスを感じやすくなります。
ここでは、トイレの種類を選ぶポイントを3つ解説します。さまざまな視点から検討し、優先順位をつけることで、居心地の良い空間を実現しましょう。
まずは、空間に合う便器のサイズを確認します。便器が大きすぎるとトイレ空間が狭くなってしまい、使い勝手が悪くなります。便器に対して空間が広すぎても、掃除の負担が大きくなるため、空間に対してちょうど良い大きさのトイレを選ぶことが重要です。
コンパクトなトイレを探しているなら、タンクレストイレがおすすめです。水を溜めるタンクがついていないため奥行きが短くなり、高さもないので空間が広く見えます。
毎日使うトイレは、居心地の良い空間にすることを心掛けましょう。明るく清潔な空間にしたい場合は、ホワイトを基本カラーとして、木目調のキャビネットやカウンターなどを合わせていきます。遊び心を加えるなら、便ふたにこだわるのもおすすめです。壁紙や床とのバランスも考えながら、コーディネートを楽しんでみてください。
ただし、最終的な仕上がりはプロに相談した上で決めていきましょう。知識と経験が豊富な専門家にチェックしてもらうことで、自分では気付かなかった問題点や改善策が見つかるはずです。
トイレ選びでは、機能性やお手入れのしやすさの確認も欠かせません。トイレの主な機能としては、次の項目が挙げられます。
それぞれの機能はメーカーや製品によって異なるため、機能の有無だけでなく、詳細な内容まで確認しておくと安心です。
防汚機能が充実しているとお手入れもしやすくなります。ただし、多機能になるほど価格も高くなるため、予算に収まらない場合は項目に優先順位を付けて絞り込んでいきましょう。
機能性やデザインにこだわったトイレは、さまざまなメーカーが開発しています。快適で使い勝手の良いトイレ空間を構築するには、種類ごとのメリット・デメリットを比較して、ライフスタイルに合った製品を見つけることが大切です。
大阪で住宅設備のリフォームをご検討中の方は、ミヨシテックにご相談ください。ミヨシテックでは、幅広い知識と豊富な実績を生かして、お客様のご要望に合った製品をご提案いたします。現地調査・お見積もりは無料なので、まずはお気軽にお問い合わせください。