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私が以前住んでいた築30年ほどの賃貸には、今思えば“危険の宝庫”とも言える段差があちこちにありました。
玄関には約10cmの段差。各部屋の入口には3cmほどの、見た目には地味だけど確実につまずく段差。そして極めつけは、お風呂の 50cmの“ジャンプ級”段差。
玄関はまだマシでした。座って靴を脱ぐときは問題ない。でも、立ったまま靴を脱いで上がると、ちょうどつま先が引っかかりやすい高さで、何度か危ない思いもしました。特に子どもは視線が低く段差に気づきにくいし、おばあちゃんが家に来たときは「ここ絶対危ないやろ…」と心の中で冷や汗。
そしてお風呂。
あの50cm段差は、ほぼ“またぐ”というよりも“乗り越える”に近い感覚です。実際、うちの子もそこで足を取られて転んだことがありますし、私自身も子どもの頃、実家の同じような高段差で頭を打って流血した経験があります。
(しかも当時の親は救急車を呼ばず、バスタオルを押さえながら自転車で病院に向かったという平成エピソード付き…)
大人でも危ない段差は、子どもや高齢者にとっては“事故寸前のポイント”。毎日なんとなく過ごしている家の中でも、段差は確実に転倒リスクを積み重ねていきます。
「これ、いつか本当に危ないかもしれない」
そう思い始めた頃から、私は段差のある生活に不安を感じるようになりました。
こうした “暮らして初めて気づく危険” を解消する方法のひとつが、手すり設置やバリアフリー化のリフォーム です。
まずは、実際に段差の悩みを解消したご家庭の事例をご覧ください。

段差に苦しんでいた当時、私はずっと思っていました。
「なんで昔の家って、こんなに段差つけたんやろ…?」と。
でも調べてみると、昔の家に段差が多いのにはいくつかの“理由”があったんです。
特にお風呂は、昔は“タイル張り+在来工法”が主流。
床下への水の浸水を防ぐために、あえて浴室を一段低く—or 高く—作る設計が一般的でした。
その結果、 浴室の段差が30〜50cmになる家が多かった のです。
現代ではユニットバスが主流となり水密性が大幅に向上したため、段差をつける必要がほぼなくなりました。
つまり、昔の住宅にある高段差は“当時の工法の名残”なんですね。
昔のフローリングは反りやすかったため、異なる部屋ごとに見切り材で区切り、床の動きを吸収させていました。
その見切り材が 3cm前後の小さな段差 になり、“地味なのに転びやすい”あの危険ポイントが生まれてしまったわけです。
上記以外にも諸説があり、お客様を招く部屋は一段高くと区別するという意味もあったそうななかったそうな…。
どちらにせよ「そんな小さな段差で?」と思うかもしれませんが、高齢者にとって つまずき事故は3cmから起こる と言われています。
つまり、昔の家は構造上どうしても“つまずきの種”が散らばっていたんです。
1990年代以降、ようやく高齢化社会を見据えた住宅設計が普及し始めました。
それ以前は「段差=当たり前」で、住宅は“若くて元気な人が住む前提”でつくられていたのです。
でも今は違います。
寿命は伸び、三世代同居や子育て世帯の共働きも増え、家族の年齢差も生活動線もバラバラ。
“誰でも安心して暮らせる家”が必要な時代になりました。
だからこそ、昔の家の段差は今の基準で見ると 「危険が多すぎる」 のです。
ここで、実際に“段差が原因で危険を感じていた家”から、安心して上り下りできるよう改善した事例をご紹介します。

段差は“なんとなく不便”なだけではありません。
実は、家庭内の転倒事故の大きな原因 になっています。
目に見えて危険そうに見えないのに、気づいたら足を取られてしまう——。
段差は、そのさりげなさゆえに事故を招きやすいのです。
子どもは視線が低く、足元まで注意が届きにくい。
さらに好奇心いっぱいで走り回るので、3cmの段差でも転倒につながる可能性が高い と言われています。
実際、うちの子もお風呂の段差(50cm!)で足を滑らせて転倒したことがあります。
幸い大事には至りませんでしたが、あのときの“ヒヤッと感”は今でも忘れられません。
加齢に伴い、
といった変化が起こるため、わずか2〜3cmの段差でもつまずきやすくなる のです。
おばあちゃんが家に遊びに来たとき、玄関の10cm段差を見て「ここ怖いなあ」と言っていたのも納得。
転倒によるケガは高齢者にとって命に関わるケースも少なくなく、骨折 → 長期入院 → 筋力低下 → 寝たきりという最悪のルートに入ってしまうこともあります。
だからこそ、段差は“たかが段差”ではありません。
転倒は身体のケガだけでなく、心理的ダメージ も大きいです。
こうした“生活の質(QOL)の低下”は、思っている以上に深刻です。
段差が取り除かれると、この不安が一気に解消されるので、心の負担が軽くなる効果もあります。
実は転倒事故は、外よりも“家の中”のほうが多いと言われています。
特に浴室は…
などの理由で、危険度がトップクラス。
“段差+濡れた床”という組み合わせは、子どもや高齢者にとって非常に危険です。
だからこそ、浴室は 最優先でバリアフリー化したい場所 でもあります。
ここで、実際に浴室の安全性を高めた工事事例を自然に紹介します。

段差だらけの賃貸から、新築マンションに引っ越した瞬間——
世界がガラッと変わりました。
玄関も、部屋も、廊下も、お風呂も、すべてがフラット。
「段差がないだけで、こんなにストレスが減るん!?」と、本気で驚きました。
以前は玄関の10cm段差や部屋の3cm段差で、
ちょこちょこつまずいたり、走り回って転んだり…。
それが、段差レスの家に移ってから ぱったり無くなった んです。
安心感が全然違う。
親としては、ただそれだけで「この家にしてよかった」と思えるほど。
段差のある家では、おばあちゃんが玄関を上がるたびに不安そうでした。
でも段差がなくなった新居では、スッと自然に上がれる。
その姿を見たとき、「これが本来の“安心の家”なんやな」と実感しました。
高齢者にとって段差は敵です。
段差レスはその敵を“家から排除する”こと。
だから、来客のたびに安心感をプレゼントしているような気持ちになります。
段差ひとつないだけで、掃除機もスッと動く。
洗濯物を持って移動するときに足を取られることもない。
家事の全てが、以前より「ラク」。
地味ですが、これが本当に大きい。
家のひとつひとつの動作が軽くなるので、暮らしの満足度がグッと上がります。
フラット玄関は座って靴を脱ぐには少し不便ですが、玄関用チェアを置くだけで簡単に解決できます。
「段差をつける」ではなく、「工夫して使いやすくする」が現代の考え方。
安全性を損なわず、使い勝手を調整できます。
段差レスに住むようになって一番思うのは、「段差がない生活は、安心と快適を“勝手に”生み出してくれる」ということ。
家族みんなのストレスが減り、動きがラクになり、ケガの心配もぐっと減る——
これはもう、暮らしの質が変わるレベルの革命です。
そんな“段差レスの良さ”をしっかり体感できる施工事例もあります。
新しい家づくりやリフォームを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

「バリアフリー」と聞くと、どうしても“高齢者のための仕様”というイメージを持つ人が多いです。
でも実際には、バリアフリーは 子ども・大人・シニア・ペットまで、家族全員の安全につながる “家づくりのスタンダード”なんです。
段差のない家に住んでみて、私は心からそう実感しました。
子どもは足元が見えにくいうえ、成長に合わせて動きもどんどん激しくなる。
段差レスであるだけで、家の安全性は何倍にも上がります。
これはもう、子育て世帯の“安心の基盤”。
大人よりもはるかに恩恵を受けます。
妊娠中は重心が変わり、足元が見えづらくなり、つまずきやすさも増します。
段差レスは、ママの身体を守り、日常の疲労を減らしてくれるありがたい存在。
特に高齢の犬や猫は、ほんの数センチの段差で足腰に負担がかかります。
段差レスの家なら、ペットの移動がスムーズになり、ケガのリスクも減少。
「家族みんなが安心して動ける」——
その価値を最も実感するのは、実はこうした小さなシーンです。
人は年齢を重ねるほど、段差で転びやすくなります。
でも、あらかじめ段差をなくしておけば……
その心配はほとんど不要になります。
つまり、バリアフリーは 未来への備え でもあるのです。
段差レスの家は、誰かが特別に意識しなくても安全に過ごせる環境をつくります。
「考えなくても安全」って、すごいことなんです。
家族の誰かがケガしてから対策するのではなく、ケガしないように家そのものを変えていく。
これが現代の住まいのスタンダードになりつつあります。
「うちは新築ちゃうし…今さら段差レスなんて無理やろ?」
そう思われがちですが、実は 今の家でも、できることはたくさんあります。
段差を“ゼロ”にはできなくても、“安全な段差”に変えることはできるし、手すりをつけるだけで転倒リスクは大幅に減ります。
ここでは、ミヨシテックでもご依頼が多いバリアフリー改修を紹介します。
「こんな方法あるんや!」と気づいてもらえたら嬉しいです。
玄関の10cm前後の段差は、後付けのスロープで解消できます。
最近はデザイン性の高いものも多く、段差に悩むご家庭に人気。
おばあちゃんが来る家には特におすすめです。
昔ながらの木製見切り材は段差になりがちですが、今は薄型のバリアフリー見切りへ交換できます。
「この段差いらんかったんや…!」と感じる人が多い工事です。
昔のお風呂に多い30〜50cmの段差は、ユニットバスへ入れ替えると ほぼフラット にできます。
さらに…
ここで、実際の施工事例を紹介します。
読者が最も「浴室危ないかも」と思っているタイミングなので、自然にクリックされやすい場所です。
手すりは小さな工事ですが、転倒リスクを一番手軽に下げられるバリアフリーの王道 です。
特に、立ち上がりの動作が多いトイレは設置すると劇的にラクになります。
バリアフリーと言うと大工事のイメージがあるかもしれませんが、実際には、
といった“プチ施工”でも効果は絶大。
ケガを未然に防ぎ、家族の安心感も上がり、来客時のストレスも減る。
「部分施工から始めて良かった」と言うお客様は本当に多いです。
自分の家の段差に気をつけることも大事ですが、実は もっと危険度が高いのが“親世帯の家” です。
昔ながらの在来工法のお風呂、木製の見切り材、玄関の高い上がり框……。
ご両親が若い頃には何でもなかった段差が、年齢を重ねるにつれて“転倒リスクの塊”に変わっていきます。
久しぶりに実家へ帰ってみると、「こんなに段差あったっけ?」と驚くことがあります。
でも、毎日住んでいる親はその“危険”に慣れすぎてしまい、危ない場所だと気づけない ことが多いんです。
だからこそ、子ども世代が気づいてあげる必要があります。
これらは、転倒につながる典型的なチェックポイントです。
高齢者がよく言うのがこの言葉。
「まだ大丈夫」
「私は転んだことないから」
「気をつけてるから平気」
……でも実際には、転倒は“初回が一番危ない”。
最初の一回の転倒 → 骨折 → 入院 → 筋力低下 → 介護リスク増大というルートに入ってしまうケースは少なくありません。
だから、段差を無くすことは転倒事故を“未然防止”するための最も有効な対策 なのです。
お風呂の段差は家庭内事故の発生率が最も高いゾーン。
昔の家では、浴室の段差が 30〜50cm あることは珍しくありません。
段差+濡れた床は、若い人でも転ぶ可能性があります。
だからこそ、親世帯の家で最優先に確認すべき場所は 浴室 です。
このように、古い家でも部分的な改善で安全性が大きく変わります。
“親が安心して暮らせる家”をつくることは、子ども世代にとっても大切な備えです。
親が元気で過ごせる期間は、実は思っているより短いもの。
段差を放置するか、少しの手間で安全を整えるかは、将来の安心に大きな差を生みます。
「帰省したときに気づいた小さな危険」が、大きな事故を防ぐきっかけになることもあるのです。
段差だらけの賃貸に暮らしていた頃、私は毎日のように「ここ危ないな…」と感じていました。
実際に子どもが転んだり、自分が幼い頃にお風呂でケガをした経験があったこともあり、“家の中の危険”に対して敏感になっていたのだと思います。
そして新築マンションに引っ越して、段差が一切ない生活を体験したとき、私ははっきりと気づきました。
「段差レスの家は、家族の安心を“何もしなくても”守ってくれる。」
段差がないだけで、こんなにも生活がスムーズで、ケガの心配が減って、おばあちゃんも安心して遊びに来られる。
親として・子として、こんなにありがたいことはありません。
そしてこれは、今住んでいる家でも実現できます。
手すり1本だけでも、浴室の段差を数センチ下げるだけでも、家の安全性は見違えるほど変わります。
“年齢を重ねるほど家にいる時間が長くなる”
だからこそ、家が安全であることは、何よりも大切なこと。
家族の誰かがケガをしてから対策するのではなく、ケガをしないように家そのものを見直す——それが本当の「バリアフリー」です。
最後に、今回ご紹介した施工事例をまとめておきます。
「うちも少し見直そうかな…」と思った方は、まずは事例をご覧になるだけでも大きな一歩です。
🏡 おうちの段差・浴室・玄関で「ちょっと不安」を感じたら
ミヨシテックでは、段差解消・手すり取付・浴室リフォーム・バリアフリー相談 を承っています。
「ここだけ改善したい」
「親の家が心配で…」
という小さな相談でも大歓迎です。
安全な住まいづくりは、家族への最大のプレゼント。
気になるところがあれば、どうぞお気軽にお声がけください。