防犯意識を高める面格子リフォームのすゝめ~侵入犯罪の脅威から身を守る~

更新日:2025.02.12

お役立ちコラム

今回は水回りリフォームからは少し脱線したお話になります。

近頃よく耳にするワード「闇バイト」。その脅威は皆様のすぐ近くに迫ってきているかもしれません。「闇バイト」は店舗強盗や運び屋など様々な形で行われていますが、皆様に一番意識していただきたいのは一般家庭を狙った【侵入犯罪】です。こうした侵入犯罪は「闇バイト」によるものが注目されていますが、それに限らず、日常的に様々な手口で犯行が行われています。そのため、どのような背景がある場合でも、防犯意識を高めることが重要です。このコラムでは、侵入犯罪への意識向上とリフォームでできる対策について解説していきます。

意識してほしい【侵入犯罪】

決して他人事ではなくなってきている侵入犯罪は、闇バイトの場合、指示役が実行役を捨て駒に、一般家庭に侵入し金品を奪わせるという一連の犯行ですが、たまたま居合わせた住人には口封じのため殺害するように命令されています。金品を奪われ、命まで奪われるという恐ろしい犯罪です。

ある例では、家宅侵入し居合わせた90代女性に暴行を加え殺害したうえ、50万円以上の価値がある高級腕時計を窃盗したという痛ましいニュースです。

数値で見る侵入犯罪の手口

どれだけ頑丈な扉や窓を設置していても、鍵を閉めていなければ意味がありません。侵入犯罪の手口を知り、防犯意識を高めていきましょう。

侵入窃盗犯の侵入経路

一戸建て住宅での侵入手口数値(総計:13,490件)

55.2%
表出入口20.2%
その他出入口14.9%
その他・不明9.7%

共同住宅(3階建て以下)での侵入手口数値(総計:3,213件)

38.9%
表出入口46.7%
その他出入口3.0%
その他・不明11.5%

共同住宅(4階建て以上)での侵入手口数値(総計:1,676件)

24.3%
表出入口61.5%
その他出入口1.3%
その他・不明12.8%
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%とはなりません。

資料:警察庁「住まいる防犯110番」

警察庁が公表している「侵入窃盗の侵入口」(令和5年(2023年))のデータでは、一戸建て住宅やマンションなどの共同住宅では、7割以上が「窓」と「表出入口」からの侵入ということが分かっています。

また、警察庁が公表した「侵入窃盗の侵入手口」(令和5年(2023年))によると、無締り、ガラス破りすべての住宅形態で、空き巣などの侵入窃盗の多くが鍵を掛けていない場所からの侵入であることが分かります。

「侵入窃盗の侵入手口」

1位2位3位
一戸建て住宅無締り
(6,250件)
ガラス破り
(4,833件)
合い鍵
(347件)
共同住宅(3階建て以下)無締り
(1,602件)
ガラス破り
(594件)
合い鍵
(432件)
共同住宅(4階建て以上)無締り
(697件)
合い鍵
(338件)
ガラス破り
(171件)
資料:警察庁「住まいる防犯110番」

無締り(鍵を掛けていない箇所)

  • 全住宅形態で最も多い侵入手口。
  • 侵入窃盗の多くは無締りの箇所から行われている。

ガラス破り

  • 無締りに次いで多い手口。
  • 窓ガラスを破壊して侵入する。

合い鍵を利用した侵入

  • 4階建て以上の共同住宅で多発。
  • 郵便受けや玄関周辺に隠された合い鍵が使われる。

日常意識でできる防犯対策

侵入窃盗を防ぐためには、日常的な防犯対策が欠かせません。まず、無締り対策として、短時間の外出でも必ず施錠する習慣をつけることが重要です。「少しの間だから大丈夫」と油断せず、常に鍵を掛けるよう心掛けましょう。

次に、ガラス破り対策としては、不在時に雨戸を閉めることが基本です。また、窓に補助錠を設置したり、窓ガラス全面に防犯フィルムを貼ったりすることで、侵入されるリスクを大幅に減らせます。

さらに、合い鍵対策では、玄関周辺や郵便受けに合い鍵を隠すことは避けてください。不審者に発見される危険性が高いため、合い鍵は家の外に保管しないことを徹底しましょう。

これらの対策を実践し、日々の防犯意識を高めることで安全な暮らしを守ることができます。

リフォームでできる防犯対策

100%犯罪に巻き込まれない対策は存在しませんが、日常意識で対策し、加えてリフォームでできる防犯対策を行っていき100%に近づけていきたいですね。

リフォームでできる防犯対策をご紹介します。

窓に面格子を取り付ける

面格子はガラス破りを防ぐために主流な防犯対策です。外側に取り付けるタイプと内側(室内)に取り付けるタイプがあります。面格子の防犯効果は簡単には侵入できないというところです。警視庁の公表によると侵入に5分以上かかる場合に諦める犯人は全体の68.5%とされていますので、頑丈な面格子がついているご家庭は狙われにくいといったメリットもあります。

面格子にはメリットがたくさん

面格子といえば写真のようなものを思い浮かべませんか?

一番シンプルなタイプの面格子ですが、最近ではインテリアに合うようなデザイン性の高い面格子も販売されています。

また格子の素材によっても侵入を防ぐ強度も変わってきます。例えば木製の格子では切断や力業にも弱く突破いしやすくなっています。アルミ製の格子は一見頑丈そうに見えますが、耐久性に優れているのみでこちらも切断や力業では突破しやすいです。それに比べ、鉄製や鋳物では頑丈なので防犯に優れています。

特に、侵入に時間がかかる状況では多くの侵入者が犯行を諦めるというデータがあり、面格子は強力な抑止力となります。

さらに、面格子は自然災害にも有効です。

台風などの強風時に飛来物が窓ガラスを破損させるのを防ぐ役割を果たし、建物や住民を守ります。また、小さな子供がいる家庭では、窓からの転落事故を防ぐ安全対策としても大活躍です。特に高層住宅では、子供の不注意による事故を防ぐために面格子を設置することが推奨されています。

加えて、面格子は外部からの視線を遮る目隠し効果もあります。

プライバシーを保護するために、格子の隙間の幅を調整することで視界をコントロールすることができます。このように、面格子は防犯性や安全性、プライバシー保護など多方面で役立つ設備であり、安心で快適な生活空間を実現するための重要なアイテムと言えます。

玄関扉の鍵をリフォームする

玄関の鍵を取り替える、または新たに追加することで、防犯性を大幅に向上させることができます。

特に、従来の鍵から番号式の鍵や静脈認証などの生体認証を用いた最新型の鍵に変更することで、不正侵入のリスクを効果的に抑えることが可能です。これらの鍵は、合鍵の複製やピッキングといった従来の手法では突破が難しく、空き巣や不正侵入者にとって大きな障壁となります。さらに、静脈認証は本人の生体情報を使用するため、他人が操作することが極めて困難であり、セキュリティ面で非常に優れています。このような鍵を玄関に導入することで、より安心で安全な住環境を実現することができるでしょう。

防犯カメラを設置する

防犯カメラの導入は侵入者の抑止効果や証拠の記録など、多くの利点をもたらします。しかし、防犯カメラを設置する際には「工事不要タイプ」と「工事が必要なタイプ」のどちらを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。それぞれの特徴を理解し、最適な選択をすることで、より安心な生活環境を築くことができます。

防犯カメラの設置を検討する際、工事不要の電源不要タイプには次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • 設置の手軽さ: 電源工事が不要なため、専門知識がなくても簡単に設置が可能
  • 設置場所の自由度: 電源確保が難しい場所や屋外でも設置できるため、柔軟な配置が可能

デメリット

  • 録画時間の制約: バッテリー式では、電池の持続時間に限りがあり、長時間の録画には不向き
  • 天候依存性: ソーラーパネル式の場合、日照条件に左右され、曇天や雨天が続くと電力が不足する可能性がある

防犯カメラで長期的かつ確実な防犯効果を得るためには、電源工事を伴う設置を行い、電力の安定供給を確保することで、24時間体制の監視や高機能カメラの活用が可能となります。

さいごに

防犯対策は、日常的な心掛けに加えて、リフォームによる具体的な設備強化を行うことで、より高い効果を発揮します。面格子の取り付け、玄関扉の鍵の変更、防犯カメラの設置といった対策は、それぞれが特有のメリットを持ち、安全で安心な生活環境を支える重要な手段です。特にこれらを組み合わせることで、侵入犯罪への抑止力をさらに高めることが可能となります。

ミヨシテックでは、このコラムでご紹介したような防犯対策リフォームを承っております。専門のスタッフがご家庭の状況やニーズに合わせた最適なご提案を行い、防犯対策をより効果的に実現するお手伝いをさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。安心できる住まいづくりを、私たちと一緒に進めていきましょう。

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