キッチンの流し台(シンク)を交換したい! 素材の特徴や選ぶポイント、費用相場を解説

更新日:2024.09.13

キッチン

キッチンを何年も使用する中で、流し台(シンク)を交換したいと考える方もたくさんいます。まな板を置いて使うことの多いワークトップに比べて、流し台は皿などが直接触れることで傷みが気になることもあるでしょう。

本記事では、キッチンの流し台(シンク)交換について、交換が可能かどうか、素材、費用などを解説します。キッチンのリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。

キッチンの流し台(シンク)だけ交換できる?

そもそも、キッチンの流し台(シンク)だけを交換できるのかどうか、という点に疑問を持つ方も多いかもしれません。キッチンの流し台だけを交換できるかどうかは、キッチンのタイプによって違います。

条件が合えば流し台だけ交換できるキッチンは、セクショナルキッチンです。セクショナルキッチンとは、調理台、流し台、コンロがそれぞれ独立しているタイプのキッチンで、コンビネーションキッチン、あるいはブロックキッチンとも呼ばれています。

これに対して、調理台・流し台・コンロが一体化したシステムキッチンは、流し台だけ単体の交換ができないことがあります。しかし、ワークトップごと交換できることもあり、一概にはいえません。

また、セクショナルキッチンでも「シンクの種類」「キッチンのタイプ」「サイズの条件」によって交換の可否は異なります。交換を検討している場合、まずはリフォーム業者へ相談するのがおすすめです。

キッチンの種類と流し台(シンク)の取り付けタイプ

キッチンや流し台(シンク)には種類があり、それぞれ特徴が異なります。

キッチンの種類は前項で簡単に説明しましたが、ここではそれぞれの種類を詳しく解説します。また流し台のタイプについても触れるので、自宅のキッチンと照らし合わせてみてください。

セクショナルキッチン

セクショナルキッチンは、一つひとつの独立したパーツを組み合わせて制作しているキッチンです。調理台、流し台(シンク)、加熱機器(コンロ)、収納用キャビネットがそれぞれ独立しています。

自分が求める機能とサイズを組み合わせて設置することで、望み通りのキッチンを実現しやすいのがセクショナルキッチンのメリットです。レイアウトの自由度も高く、また一部分が壊れたときに、その部分だけを交換することもできます。

一方で、パーツとパーツの間にすき間ができるため掃除がしにくい点がデメリットです。またオーブンや食器洗い機が組み込みにくいと感じるケースもあります。

システムキッチン

システムキッチンとは、キッチンで必要となるパーツを全て一つにまとめ、一枚の天板を使って一体化させたタイプのキッチンです。

システムキッチンのメリットは、調理台、流し台(シンク)、加熱機器(コンロ)の間に継ぎ目がなく、掃除がしやすいことが挙げられます。キャビネットの中に食洗機を組み込むこともでき、デザイン性と利便性を両立できるのも利点でしょう。

ただし一部分が壊れた場合、ビルトイン食洗機やコンロであれば外して交換が可能ですが、ワークトップと流し台は一体化しているため、どちらかだけの交換ができません。

オーバーシンク

オーバーシンクは、流し台(シンク)取り付け方法の一つです。キッチンのワークトップに流し台サイズの穴を開け、穴の上から流し台をはめ込んだ形式を、オーバーシンクと呼びます。

オーバーシンクではワークトップの上に流し台の縁が出っ張る形となるため、流し台外側への水はねが抑えられるのがメリットです。一方、ワークトップと流し台との間に段差ができるため、掃除に手間がかかるのはデメリットとなるでしょう。

ワークトップを木製、あるいはタイル製にする場合は、オーバーシンクの流し台が用いられます。

アンダーシンク

流し台(シンク)の取り付け方法には、もう一つアンダーシンクと呼ばれる方式があります。アンダーシンクは、キッチンのワークトップに流し台サイズの穴を開け、穴の下側から流し台を設置して、ワークトップと流し台との間を接合する方式です。

アンダーシンクの場合、ワークトップと流し台との継ぎ目はほとんど気になりません。とりわけ、ワークトップと流し台が同素材である場合は、継ぎ目の分からないシームレス接合が用いられているため見た目がすっきりとして、掃除しやすいのもメリットでしょう。ただし、一体化しているためシンクだけの交換はできません。

キッチンの流し台(シンク)の素材の種類と特徴

キッチンの流し台(シンク)は、素材によっても見た目や特徴、使い勝手が異なります。以下では、よく使われる代表的な素材について、それぞれ特徴を解説します。

ステンレス

ステンレスのシンクは、他の素材と比べて、耐久性に大きなアドバンテージがあります。変色しにくく、錆びにくい金属製のため、錆びはもちろん熱にも強いことが特徴です。熱いフライパンをそのまま置いても、シンクが傷むことはほとんどありません。熱湯もそのまま流せるためおすすめです。

また脂汚れなどが付いても洗い流すのが簡単で、臭いが付きにくいのも大きなメリットといえます。

デメリットとしては、錆びた金属を放置しておくともらい錆が出やすい点です。また水垢が目立ちやすい面もありますが、現在はエンボス加工で水垢を目立ちにくくしたステンレスキッチンも登場しており、扱いやすく手頃なものを求める方に向いています。

人造大理石

人造大理石は、天然の大理石を砕きセメントやモルタル樹脂に配合して作る、人工的な大理石です。石の質感を保ちながらも、本物の大理石に比べるとコストを抑制できます。

比較的安価に高級感のあるデザインを演出できる素材ですが、傷が付きやすい一面もあり、研磨剤入りの洗剤やタワシは使えません。熱いものを置くと変色してしまう可能性や、強い衝撃によって割れが生じる可能性もあるでしょう。

近年はアクリル樹脂を配合したアクリル人造大理石が登場しています。こちらも熱に弱い他、経年変化によって黄ばみが目立つのが難点です。衝撃には強く丈夫な点がメリットで、大理石の質感が好みの方に向いています。

人工大理石

人工大理石の流し台(シンク)は、大理石と名が付いていますが樹脂製で、デザイン性の高さが目立ちます。色も白だけでなく、イエロー、ピンクなど、好みによってさまざまなものを設置可能です。

天板が人工大理石のキッチンでは、人工大理石の流し台と一体感を演出できるため、すっきりとした見栄えにできます。静音性が高く、白の流し台なら水垢を目立たせないのも特徴です。

一方、人工大理石は熱に弱いデメリットもあります。経年変化を感じやすい素材でもあることから、時間経過に伴って黄ばみが出ることもある点に注意しましょう。人工大理石の流し台は、手頃な価格できれいなワークトップを手に入れたい方におすすめです。

ホーロー

ホーロー(琺瑯)製の流し台(シンク)は、熱に強く、臭い移りも少なく、基本的には高い耐久性を期待できます。

ホーローは金属の表面にガラスをコーティングした素材です。ホーローの鍋などもあるとおり熱に強い素材で、熱いフライパンを置いたり、お湯をそのまま流したりすることもできます。

しかし表面がガラスであるために、強い衝撃には注意が必要です。金属部分に問題がなくても、ガラス部分に割れが生じることがあります。長期にわたって使用することでガラスが剥がれた場合には、下地となっている金属に錆びが出る可能性も視野に入れておきましょう。ホーローの流し台は、丈夫さと質感の双方を重視したい方におすすめです。

クォーツ(水晶)

クォーツ(水晶)の流し台(シンク)は、水晶と樹脂を素材として作られています。素材の半分以上が水晶でできているため、見た目は高級感のある質感です。色も白だけでなく、濃淡のグレーやブラックなど、さまざまなものが作られています。

またクォーツの流し台は耐久性が高く、熱にも汚れにも強い点がメリットです。さらに耐衝撃性も高いため、長期間の使用に美しいまま耐えられる素材といえるでしょう。

ただし利点が大きい分、他の素材に比較して価格が上がりやすいデメリットがあります。多少高額でもメンテナンスの楽さと高級感を両立したい方に最適です。

キッチンの流し台(シンク)を交換するときの選び方

キッチンの流し台(シンク)にはさまざまな素材があるため、何をポイントに選べば良いか迷う方も多いところです。

次に、キッチン流し台を交換する際に意識すると良いポイントを解説します。

流し台(シンク)のサイズ・形状

まずは、希望する流し台(シンク)のサイズや形状から選択を始めると良いでしょう。流し台の形状には、かまぼこ型と四角型とがあります。

かまぼこ型の流し台は、かまぼこを切ったような半円形が特徴です。汚れがたまりにくく、掃除しやすいメリットがあります。

一方、四角型の流し台は面積が広く、広々と流し台を使えることが特徴です。角に三角コーナーを置きたい方は四角型の方がフィットするでしょう。

メーカーや種類によって、流し台の幅や深さも違います。キッチンの高さ、主に使う人の身長なども考慮して選ぶのがおすすめです。

汚れにくさ・掃除のしやすさ

流し台(シンク)の汚れにくさや、掃除のしやすさも選ぶポイントです。

汚れにくい、あるいは掃除のしやすい材質であれば、毎日の手入れが楽になるでしょう。基本的に流し台に使われる素材は、いずれも掃除しやすいものの、素材によって汚れの付きやすさに差が出ます。

とりわけ人工大理石は、水垢や油汚れが付着しにくく、汚れが目立たないのがメリットです。とはいえ熱いものを置きたい方などは人工大理石が最善とはいえないため、他の条件と合わせて自分に合ったものを選びましょう。

耐久性

流し台(シンク)の耐久性では、耐熱性が高いか、衝撃に強いかをチェックすると良いでしょう。シンクは一度交換したら、すぐにまた交換するものではありません。交換時の費用が多少高くても、長く使えるものを選ぶのがおすすめです。

流し台には、使った直後のフライパンを置くことや、熱湯を流すことがあるかもしれません。キッチンの使い方は人それぞれですが、熱いものを流し台に持っていく方は特に耐熱性には気を付けておくべきといえます。

また食器や鍋を落としてしまったり、重い鍋を少し強めに置いてしまったりと、衝撃が加わることも想定しておくと良いでしょう。

カウンターとの相性・デザイン

キッチンカウンター・ワークトップのデザインや素材に、シンクの素材を合わせるのも一つの方法です。もしくは、あえて異なる素材を選び、アクセントとしてデザインに織り込む方法もおすすめできます。

例えばキッチンカウンターが白の場合、ワークトップとシンクを全て白の人工大理石にすることで、違和感のない明るい雰囲気を演出できるでしょう。

またシンクそのもののデザインにこだわりたい場合は、人工大理石やホーロー製、カラーステンレスがおすすめです。いずれも着色加工を施したものが流通しており、インテリアやキッチンの空間にも合うような、イメージに近い流し台のデザインを実現しやすくなります。

価格

予算に応じて素材やデザインを選ぶ方法もあります。キッチンのリフォームは、思ったより工事費用がかさむと感じる方も多い箇所です。流し台(シンク)の素材や見た目に強いこだわりがないという場合は、価格面を重視し、他のこだわりたい場所に予算をかけるのも一つのアイデアです。

例えばコンロや食洗機など、キッチンの使い勝手を決めるアイテムは流し台以外にもあります。どこを重視するかはそれぞれのこだわり次第でしょう。

なお、流し台の価格を重視する場合はステンレスがおすすめです。価格を抑えながら、耐久性を期待できます。

キッチンの流し台(シンク)を交換するときの費用相場

キッチンの流し台(シンク)を交換するときのおおよその費用は、シンクのみを交換できるかどうか、またシンクの素材やサイズによっても大きく変わります。

セクショナルキッチンの場合、流し台とその下部にあるキャビネット全体を交換するケースが多く、おおよその相場は25~30万円程度です。

システムキッチンで、ワークトップごと流し台が交換でき、キャビネット交換が必要ない場合であれば、15~20万円程度となります。

いずれも、シンクユニットやワークトップ本体の価格に加えて、施工費2~3万円がかかることがほとんどで、多くの場合は10〜20万円、商品によって30万円前後までが相場と考えておくと良いでしょう。

キッチンのリフォーム・交換はミヨシテックにご相談ください!

流し台の交換は、現状どのようなキッチンが設置されているかによって施工の内容が大きく異なります。状況によって、流し台だけを交換したり、ワークトップごと交換したりと、幅広い選択が可能です。流し台にもさまざまな商品があり、どれを選択するかで価格も変わるため、まずはリフォーム業者へ相談してみると良いでしょう。

大阪エリアでキッチンのリフォーム・交換をご検討の際は、ミヨシテックへご相談ください。キッチンの状態やお客さまの要望に合わせたリフォームをご提案いたします。まずはお電話やLINEでお気軽にご連絡ください。

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