ビルトイン食洗機は交換可能? 交換の目安や費用相場、注意点も解説

更新日:2024.08.19

キッチン

ビルトイン食洗機はシステムキッチンに組み込まれていますが、故障時に交換ができるかどうか気になる方もいるでしょう。ビルトイン食洗機を新たに取り付けたり、使っているビルトイン食洗機の不調を感じたりしたときは、交換できるかを知っておきたいものです。

この記事では、ビルトイン食洗機の交換ができるかどうか、またビルトイン食洗機の寿命や交換の目安などを解説します。交換費用を抑えるコツや、ビルトイン食洗機を長く使うポイントにも触れるので、参考にしてください。

ビルトイン食洗機のみの交換は可能?

結論からいうと、ビルトイン食洗機のみを単体で交換することは可能です。

ビルトイン食洗機はシステムキッチンにおいてシンクのそばに設置され、使い終わった食器を少ない移動で収められるよう工夫されています。後付けの食洗機とは違い、ビルトイン食洗機はキッチンのワークトップで場所を占領してしまうことがありません。給排水管もシステムキッチン内に収まっているため、水道管と同じく見えないところで完結し、すっきりとした見た目を保てます。

システムキッチンと一体化しているために、いざというときに交換できるかを心配する方は多いですが、規格サイズで入れ替えができるようになっています。

ビルトイン食洗機の寿命・交換する目安

ビルトイン食洗機の寿命(耐用年数)は、一般的には10年程度です。ただし使用頻度や使い方によって寿命も変わります。そのため設置してから10年たっていなくても、以下のようなトラブルがみられるときは、早めの交換をおすすめします。

・頻繁に水漏れする

・食洗機のエラー表示がたびたび出るようになった

・モーター音が大きくなった

・洗い残しが多い、乾きが悪い

・電源が入らない など

水漏れが頻繁にみられる場合は、内部や給排水が破損している可能性があります。また部品の摩耗や、電気系統の故障で動かなくなることがあるかもしれません。

全く洗えなくなってから交換すると時間がかかり、食器洗いの手間が増える可能性があります。そのためビルトイン食洗機に異常を感じたときは、早めに対応した方が良いでしょう。

ビルトイン食洗機の種類

ビルトイン食洗機には、フロントオープン型とスライドオープン型の2種類があります。先述の通りビルトイン食洗機はある程度規格化されており、食洗機の幅が一緒であれば、型やメーカーが違っていても交換可能です。

例えば、幅60cmのフロントオープン型の食洗機が故障をした場合、同じ幅の60cmであればスライドオープン型食洗機へ交換できます。もしくは幅45cmの食洗機を取り付け、余った15cm分はカバーで埋める方法もありますが、これは別途加工費用がかかる方法です。

ただし不調や故障を機に食洗機の幅を大きくしたい場合は、システムキッチン全体をリフォームする必要があります。いつも使っていた食洗機が小さ過ぎたという場合は、キッチン全体のリフォームを検討してみても良いでしょう。

ここでは2種類のビルトイン食洗機について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

フロントオープン型

フロントオープン型の食洗機は、食洗機の扉が自分の側に倒れてくるような形で開けられるタイプを指します。中にスライド式のカゴが入っており、引き出して洗い物を入れることが可能です。

フロントオープン型のメリットは、容量が大きく鍋などの調理器具も楽に入れられる点にあります。引き出しタイプのため上段・下段の使い分けがしやすいのも利点でしょう。

ただしカゴを引き出して食器をセットするため、食器に付いた水滴が床に落ちやすい点がデメリットです。また食器を下の段にセットする際は、スライドオープン型よりも腰に負担がかかってしまう点もデメリットといえます。

スライドオープン型

スライドオープン型の食洗機は、食洗機全体が大きな引き出しとなって手前に引き出せるタイプを指します。現状流通している食洗機の中では、スライドオープン型が主流です。

スライドオープン型のビルトイン食洗機には、ディープタイプ(深型)とミドルタイプ(浅型)があります。ディープタイプの食洗機は大容量ですが、縦にスペースが必要です。ミドルタイプはコンパクトサイズで、食洗機の下に収納を設置できます。

スライドオープン型の食洗機は食器を下から積み上げてセットするため、一度に多くの食器を洗うにはコツがいるでしょう。しかしフロントオープン型に比べると総じて節水性が高く、最新の機能を搭載した商品も多い傾向です。

ビルトイン食洗機、修理か交換か

ビルトイン食洗機が不調の際、修理するか交換するかで迷う方も多いでしょう。このような場合、以下のような基準で判断するのがおすすめです。

<修理の方が良い>

  • 使用期間が短い
  • まだ保証期間内である
  • メーカーで部品を保有している

<交換の方が良い>

  • 10年前後使用している
  • 保証期間が切れている
  • これまでに修理や不具合を繰り返している

部品の保有期間内、かつ初めての不具合である場合や、軽微な修理で改善できる場合は、修理の方が費用を抑えられます。

メーカーの部品の保有期間は一概にはいえませんが、製造終了後6~12年としているメーカーが多い傾向です。保有期間は取扱説明書や公式サイトで確認するか、修理業者に問い合わせてみると良いでしょう。

ビルトイン食洗機の交換に掛かる費用相場

ビルトイン食洗機を交換する際の、工事費と本体の費用を合わせた費用の相場は、おおむね以下の通りです。

・フロントオープン型:24万円〜

・スライドオープン型:20万円〜

ビルトイン食洗機の交換にかかる費用は、食洗機のタイプ(型)によって変わります。一般的にフロントオープン型の方がスライドオープン型に比べて本体価格が高く、これに伴い交換費用も割高になることが多いでしょう。

ただし、工事費と本体価格の合計は、工事の内容によっても変わります。メーカーや商品によって異なる部分もあるため、具体的な金額を知りたい場合はリフォーム・施工会社に連絡して、見積もりを取り寄せることをおすすめします。

ビルトイン食洗機の交換費用を抑えるポイント

ビルトイン食洗機の交換費用を抑えるポイントは、メーカーや機能などさまざまです。ここでは、ビルトイン食洗機の交換費用を抑えるため留意したい点について解説します。

国内メーカーの製品を選ぶ

ビルトイン食洗機には海外メーカーのものもありますが、交換費用を抑えたい場合は国内メーカーの製品を選ぶと良いでしょう。

海外メーカーの食洗機は、国内製に比べて洗浄力が強いのがメリットです。内部がステンレス製で魅力を感じる方もいるかもしれません。

しかし、海外メーカー品と国内メーカー品では配管の仕様が異なるため、国内メーカーの食洗機があった場所に海外メーカー品を設置する場合、工事費用が割高になってしまいます。そのためビルトイン食洗機を交換するなら、国内メーカーの製品を選ぶのがおすすめです。

必要な機能を絞り込む

食洗機を交換する際は、自分にとって必要な機能を絞り込むと本体価格を抑えられる可能性が高くなります。

食洗機の価格は、機能が多いほど上がる傾向です。必要な機能に絞り込むことで、本体価格を抑えられるでしょう。食洗機の主な機能には以下のようなものがあります。

  • 除菌洗浄
  • ハイパワー
  • エコモード
  • ミスト洗浄 など

機能はメーカーや機種によってさまざまです。加えて食洗機の使い方も家族の人数やライフスタイルによって異なるでしょう。必ず予洗いをする方ならば高度な予洗い機能や強力コースは不要、といったように、省ける機能を探すのが価格を抑えるコツです。

スライドオープン型を選ぶ

食洗機の2タイプのうち、本体価格を抑えるならスライドオープン型を選ぶと良いでしょう。先述の通りフロントオープン型に比べてスライドオープン型の方が、本体および施工価格を抑えられます。

また食洗機のサイズについて、サイズダウンが可能であることを先述していますが、サイズダウンには追加の工事費用がかかるケースがほとんどです。できるだけ費用を抑えるなら、同じサイズでスライドオープン型のものを選ぶのが賢い方法といえます。

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ビルトイン食洗機を交換するときの注意点

ビルトイン食洗機を交換するときは、サイズ感や価格に注意が必要です。ここでは、交換の際の注意点について詳しく解説します。

サイズを計測する

ビルトイン食洗機の交換を検討する際は、まずサイズを計測しましょう。ビルトイン食洗機の幅、ワークトップの奥行きを測り、サイズの合う製品を選ぶことが重要です。

ビルトイン食洗機は基本的に、元々入っていたサイズと同じサイズのものに交換します。サイズが測定できれば、交換用にどの商品を選べるのかが分かるでしょう。計測に自信がない場合は、リフォーム業者に連絡すれば計測してもらえます。

サイズアップする場合は業者に確認

現在使用している食洗機からサイズアップしたい場合は、まず業者に確認してみることをおすすめします。

ビルトイン食洗機の交換において、サイズダウンはさほど難しいことではありません。空いてしまったすき間にパネルなどで造作し、すき間をふさげば良いためです。先述の通り造作が必要になる分の費用はかかりますが、構造上は可能なことがほとんどでしょう。

一方でサイズアップするときには配管などが干渉するケースがあるため、事前に施工業者に相談・確認する必要があります。なおミドルタイプからディープタイプへのサイズアップは、幅が同じであれば可能なことが多いため、こちらも相談してみると良いでしょう。

信頼できる業者に見積もりを依頼する

ビルトイン食洗機を交換したいときは、信頼できる業者に見積もりを依頼しましょう。

ビルトイン食洗機の交換は、工務店やリフォーム業者に依頼するのが一般的です。信頼できる業者があればまずそちらへ連絡するのが良いでしょう。特に決まった業者がない場合は、以下のような点に注目して業者を選ぶのがおすすめです。

  • 商品の注文から工事まで一貫して対応している
  • 施工実績が豊富である
  • 保証が充実している

施工実績は、多くの業者がWebサイトで公開しています。

また見積もりは、複数の業者に依頼して比較するのがおすすめです。金額だけでなく、見積もりに含まれる内容もしっかり確認しましょう。

ビルトイン食洗機を長く使うためのポイント

ビルトイン食洗機の寿命を長くするためには、日々の使い方が重要です。頻繁に使うものだけに、わずかな違いの積み重ねが寿命を大きく左右するといえるでしょう。

ここではビルトイン食洗機を長く使うためのポイントを解説します。

説明書どおりに正しく使う

食洗機は説明書どおりに正しく使うことが重要です。適切な使い方をしないと庫内のパーツに負荷がかかり、故障の原因になってしまいます。誤ってしまいやすいポイントは、予洗いや内容量、洗剤などです。

予洗いを全くしないと、詰まりの原因になることがあります。お皿の入れ過ぎや雑な並べ方も、庫内を傷めてしまう可能性があるでしょう。また洗剤の種類や量を間違えると、泡が発生し過ぎてエラーとなり故障につながることが多いため、注意が必要です。

食洗機は通常、複数の運転コースがありますが、汚れの度合いや食器の量によって使い分ける必要があります。選択が不適切だと汚れが詰まることがあるため、注意したいポイントです。

メンテナンスや日々の掃除をしっかりする

こまめに掃除やメンテナンスをし続けることで、ビルトイン食洗機の寿命を延長できます。メンテナンスを行うポイントは、主に以下の3つです。

  • 残菜フィルター
  • 洗浄ノズル、その他取り外せるパーツ
  • 空運転

残菜フィルターは、排水の際に食器に付いていた残菜を流さないよう留めておくフィルターです。残菜はニオイ、カビ、雑菌の元となるため、フィルターの掃除は毎日行いましょう。

洗浄ノズルなどの取り外せるパーツは、1カ月に1回程度の掃除がおすすめです。固く絞った濡れ布巾などで拭くだけの簡単なお手入れで、食洗機が長持ちします。

その他、庫内の汚れが気になる場合などは、空運転で庫内洗浄を行うと良いでしょう。

ビルトイン食洗機の交換はミヨシテックにおまかせ

ビルトイン食洗機が故障した場合は、食洗機のみを交換できます。ビルトイン食洗機は10年程度で寿命を迎える他、さまざまな原因で故障してしまうこともあるため、不調が続いた場合は交換を検討すると良いでしょう。

大阪府周辺でビルトイン食洗機の交換をご検討の方は、ぜひミヨシテックへご相談ください。ミヨシテックは官公庁、大手メーカーを取引先に含めた豊富な実績を持つ住宅設備の施工業者です。もちろん戸建て住宅やマンションの水回りリフォームにも定評があります。食洗機交換のお見積もりやサイズ変更のご相談も承りますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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