2階に洗面台は後付けできる? メリット・デメリット、選び方を解説!

更新日:2024.06.19

洗面

洗面台の便利さから、家を建てた後に「2階にも洗面台を後付けしたい」と考える方もいるのではないでしょうか。しかし2階に洗面台を後付けできるのか、後付けによるデメリットはどの程度あるのかなどを疑問に思う方もいるでしょう。

この記事では2階に洗面台を後付けすることの可否や、メリット・デメリットを解説します。2階で洗面台の後付けにおすすめの場所や、後付けのできる洗面台の選び方などにも触れるので、参考にしてください。

洗面台を2階に後付けすることは可能?

洗面台を2階に後付けすることは可能です。ただし家の間取りや洗面台の製品によっては、2階に設置できない可能性もあります。そのため洗面台を後付けする際は、事前に専門の業者に確認してもらいましょう。

また2階に洗面台を設置するためには給排水の配管を新設したり、延長したりする作業が必要です。新築であれば配管工事をし、壁を張りますが、リフォームの場合はいったん壁を壊し、配管工事をやり直す必要があります。もちろん壁の再建も必要です。従って新築で洗面台を一つ追加するのに比べて、2階への後付け工事は費用がかかります。

とはいえ2階に洗面台があることで、利便性は大きくアップするでしょう。まずは設置の可否や金額を、業者へ問い合わせてみることをおすすめします。

洗面台を2階に後付けするメリットは?

洗面台の2階への後付けは、費用がかかる点を差し引いてもなお大きなメリットがあるといえます。3点のメリットについて、詳しく解説します。

洗面台の混雑を解消できる

家族で暮らしていると、通勤・通学前に洗面台が混み合うのは避けられません。一人が洗面台を長く独占する、歯磨きもままならないなど、不自由を感じたことのある方もいるでしょう。

こうした朝の混雑は、洗面台がもう一台あることで大きく緩和されます。一人ひとりがゆとりを持って身支度ができるのは、大きなメリットです。

ゆとりが持てる状況は夜も変わりません。一台目の洗面台は脱衣所に設置されていることが一般的なため、誰かがバスルームに出入りするときは洗面台を使えなかったり、洗面台を使っているときはバスルームへの出入りを遠慮したりしがちです。2階にも洗面台があることで、入浴したい方と洗面台を使いたい方がお互いに遠慮することなく、スムーズに洗面台を使用できるでしょう。

家事動線を効率化できる

2階に洗面台を後付けすることで、1階と2階の往復を減らし、家事動線を効率化できます。

日常的な家事の中で、水を使うことは意外にも多いものです。洗面台が2階にない場合も、加湿器の給水や2階の廊下・窓の拭き掃除、植物への水やりなど、水を使う家事は何かと発生するでしょう。

洗面台が1階の一カ所しかない場合、2階で水を使うためにわざわざ階段を上り下りしなければなりません。そればかりか、例えば雑巾を使うために2階に水の入ったバケツを持って上がるようなケースでは、バケツが重く、途中で水をこぼすこともあるでしょう。

2階に洗面台を後付けできれば、上り下りの負担が減らせ、重いバケツを持って階段を往復することもなくなります。

状況に応じて使い分けられる

2階に洗面台があると、用途やシーンに応じて使い分けられます。

例えば来客の多い家では、来客用と普段用の洗面台を使い分けられるでしょう。他にも子どもの友人が家に来たときは、2階の洗面台で手を洗ってもらうようなこともできます。

洗面脱衣室に設置された洗面台は、洗濯物やストック品などで生活感が出がちです。生活感のある洗面台やバスルームを来客に見られたくない場合は、2階の洗面台が役立ちます。

洗面台を2階に後付けするデメリットは?

洗面台を2階に後付けするメリットは大きいですが、費用やスペースなど、いくつかの点でデメリットもあります。ここでは洗面台を2階に後付けするデメリットについて、それぞれ説明します。

設置費用が高額になりやすい

先述の通り、新築でなくリフォームで洗面台を後付けする場合は、費用が高額になりやすいのが難点です。どの程度の費用になるかは、現状でどこにどのような設備があるかにも関わります。

例えば既に2階にトイレなどの水回り設備がある場合、配管工事の費用は比較的安価で済むでしょう。一方現状で2階に水回り設備がなく、1階から新たに給排水を引かなければならない場合、工事費が上がりやすい傾向にあります。

設置スペースが必要

洗面台を設置するには、半畳から1畳ほどの面積が必要となります。また、設置場所にいくつかの制約があることにも注意しましょう。

まず洗面台の設置スペースは、家の中で通行の邪魔にならない場所でなくてはなりません。廊下への設置を検討している場合は、動線を妨げないよう留意しましょう。

また配管がしやすい場所を確保することも大切です。配管は既存の水回り設備の場所を基準に延伸しなければならない他、柱の位置などにより配管を通せない場所があります。

希望の場所に面積が確保できても、これらの条件を満たさない場合は設置できない可能性があります。とはいえ洗面台を設置ができるか否かの判断は、業者が行うので、まずは相談してみることも大切です。

水圧が弱くなる可能性がある

2階でお湯を使う場合、想像したよりも水圧が弱くなってしまう可能性があります。

お湯の水圧は、給湯器の性能に関わっています。1階の給湯設備でお湯を使うのに比べて、2階にお湯を持ち上げるためには、強い出力のある給湯器が必要です。

従って、2階でも1階と同じように給湯器を稼働する場合は、給湯能力そのものを上げなければなりません。給湯器を変えたくない場合は、弱い水圧で我慢する必要が出てくるでしょう。

ただし現在設置されている給湯器の性能によっても、水圧の状況は左右されます。自己判断する前に業者へ相談して、どの程度の給湯能力を確保できるかをチェックしてみてください。

家の売却時にマイナスに見られる可能性がある

将来的に家を売却することになった場合、洗面台が2箇所あることがマイナスの要素となってしまうかもしれません。

洗面台は家に一台で良い、その分のスペースを有効に使いたいと考える方もいるでしょう。そのため中古の家を買おうとする方に2階の洗面台の価値を理解してもらえなければ、購入を見送られてしまうかもしれません。

とはいえ先述の通り、2階に洗面台がある生活は便利です。生活のさまざまな不便を解消する現実を実体験として訴求すれば、興味を持ってもらえる可能性が高いといえます。

2階に洗面台を後付けするのにかかる費用は?

2階に洗面台を後付けする場合、かかる費用は家の状況や依頼する業者、洗面台のグレード・大きさによって、変動します。

例えば工事にかかる総額の目安は約20~50万円です。総額の内訳は「本体価格+工事費用+諸経費」に分けられます。

また、2階への洗面台後付け工事の詳細について、一般的に以下の工事内容と費用を参考にすると良いでしょう。

  • 洗面台本体:40,000〜100,000円
  • 水道配管のための床工事:40,000〜100,000円
  • 水道配管の延長工事:50,000〜100,000円
  • 壁紙、クロス貼り替え:30,000〜50,000円
  • 廃棄物処理:10,000円

など

詳細の費用は、配管をどの程度延伸するかによって変動します。配管工事の距離が長いほど、床の施工面積も増えるため費用がかかるでしょう。洗面台本体のグレードを抑えることで、全体の費用を調整することも可能となるため、まずは業者へ予算とともに相談してみましょう。

洗面台を後付けするのにおすすめな場所

洗面台を2階に後付けするなら、以下のような場所がおすすめです。ここではおすすめする理由と合わせて解説します。

廊下・階段横

2階の廊下や階段の横は、洗面台設置によって利便性が大きく向上する場所のため、スペースが確保できる場合はおすすめです。

廊下は日常生活から家事、掃除に至るまで、あらゆる活動の動線となります。どのような理由で水を使いたいとしても、廊下ならわざわざどこかの部屋へ行くことなく、水を出せるでしょう。生活導線の無駄がなくなり、暮らしやすくなることが想定されます。

トイレ

小さいものでも、トイレの中や横に洗面台があれば利便性が向上します。加湿器への給水や水をくむ必要があるときは、トイレの手洗い器では使いにくいでしょう。トイレの中や横に洗面台を後付けすることで、水周りを一箇所にまとめられるため、配管や電気配線の工事費用を抑えることにもつながります。

寝室

家族の看護や介護をしたり、子育てをしたりする場合は、寝室に洗面台があると便利です。介護、育児といったシーンでは、手や服を洗う機会が昼夜を問わず訪れます。通常なら洗面脱衣室まで洗いに行く必要がありますが、寝室に洗面台があれば必要なときスムーズに水を使えるため、作業がスムーズです。

また女性の場合は寝室の洗面台で洗顔やメイクができるため、部屋から出ずに身支度を整えられます。洗面脱衣室との往復が不要になると、身支度の時間を削減できるでしょう。

ウォークインクローゼット

寝室と同様に、ウォークインクローゼット内の洗面台は、身支度を整えるスペースを充実させてくれます。洗顔から着替えまでの一連の動作を、家の中を行ったり来たりすることなく一つの空間で行えるのは大きなメリットです。

洗面台をあまり見えるところに置きたくない場合は、ウォークインクローゼット内に設置場所を確保すると、利便性とさりげなさをどちらも確保できます。

ベランダ・バルコニー

家の中に洗面台を設置する場所が見つからない場合、ベランダやバルコニーに水場を設置するのも一つの方法です。

2階の屋外洗面台は、靴やアウトドア用品の手入れをする際に役立ちます。他にも手洗いした洗濯物をそのまま干せたり、植物や掃除のための水を1階から運ぶ必要がなくなったりと便利です。もちろん家の中で水が必要になったときも、屋外からさっと運べばスムーズでしょう。

ワークスペース・趣味室

ワークスペースや趣味室に洗面台を設置する方法もあります。

書斎や仕事部屋の近くに水場があれば、ちょっとした手洗いや加湿器の給水、観葉植物の水やりなどに便利です。夏場は手や顔を洗いたいことも増えるため、リモートワークが快適になるでしょう。

もちろん給湯用の水として使うこともでき、デスクワークでコーヒーを淹れるのに使うのもおすすめです。ハンドメイドを趣味や仕事にしている方であれば、道具を洗うこともできます。

玄関

2階ではなく1階にあることがほとんどですが、玄関付近にも新たに洗面台を設置する方がいます。

玄関の近くに洗面台があると、帰ったら迅速に手洗い・うがいができる、家を出る前に鏡でさっと身だしなみをチェックできるなどの利便さがあります。とりわけ近年では感染症の影響から、帰宅後はできるだけドアノブなどに手を触れる前に手洗いをしたいという方もいるでしょう。その他にも、外遊びから子どもが戻る際など、玄関近くの洗面台は大いに役立ちます。

2階に後付けする洗面台の選び方は?

2階に洗面台を後付けするときは、用途や間取り、広さに合わせて選ぶことが必要です。ここでは2階に後付けする洗面台を選ぶ際のポイントを解説します。

サイズ

第一に、スペースに合ったサイズのものを選ぶことが肝心です。

2階に洗面台を設置する場合は、階段横やトイレ横など、限られたスペースへの取り付けになることがあります。スペースが限られている場合は生活動線を優先し、動線を圧迫しないサイズの洗面台を選ぶと良いでしょう。

一般的な洗面台の幅は500~1,400mmが目安です。スペースが限られている場合は、500~600mm前後のものを選ぶと、コンパクトに収められます。

天板のスペース

洗面ボウルが置かれている天板に、どの程度の余裕があるかをあらかじめ確認することが大切です。

洗面台は洗顔、手洗い、化粧、掃除、育児・介護の準備などさまざまな用途で使用します。洗剤を置く、タオルを置く、もしくは洗い終わったものを置くなど、天板にある程度のスペースを確保できるサイズを選びましょう。

天板スペースを広く取るには、洗面ボウルを天板に埋め込むタイプのものにするのがおすすめです。また設置する用途や広さによっては、洗面台下や横に収納スペースを確保するとより利便性が高まります。

2階に洗面台を後付けするならミヨシテック

2階に洗面台を置くと、日々の生活の利便性が大幅に向上します。1階の洗面台で起きがちな朝の渋滞を解消できたり、1階と2階の往復を減らせたりなど、快適な生活の役に立つでしょう。

ただし洗面台が増設できる場所やサイズは家庭によってさまざまで、一概には言えません。2階への洗面台設置を考えているなら、早い段階で業者へ相談しておくと良いです。

大阪エリアで洗面台の増設をご検討なら、水回り・住まい設備のエキスパート、ミヨシテックへご相談ください。お客さまのライフスタイルにマッチした洗面台を提案します。まずはお気軽にお問い合わせください。

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