キッチンリフォームの失敗例10選! 失敗しないためのポイントも解説

更新日:2024.05.17

キッチン

理想的なキッチンにしたつもりが、実際に使い始めると「失敗した」と後悔する方は少なくありません。キッチンのリフォームで失敗しないためにはどのようなことに注意すれば良いのか、気になる方もいるでしょう。

本記事では、キッチンのリフォームを検討している方に向けて、キッチンリフォームの失敗例を紹介します。また、キッチンのリフォームで失敗を避けるためのコツも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

キッチンリフォームの失敗例10選

キッチンリフォームで失敗を避けるには、失敗例を確認しておくことが重要です。どのようなケースで後悔しやすいかを知ることで、リフォームで気を付けるべきポイントを把握できます。

キッチンリフォームでよくある失敗例には、キッチンの高さが合わない、作業スペースが少ないなどが挙げられます。失敗例と具体的な対策を把握し、理想的なキッチン作りを目指しましょう。

キッチンの高さが合わない

キッチンはさまざまな高さのものが展開されており、使用する人の身長や使い勝手に合わせて選べます。しかし、キッチンの高さよりもデザインや機能性を重視したことで、「キッチン作りに失敗した」と後悔する人が少なくありません。

キッチンでは調理や食器洗いなど長時間立ちっぱなしで作業することが多くあります。そのため、身長に合わない高さのキッチンを選んでしまうと、無理な姿勢や動作を続けることになり、身体に大きな負担が掛かるでしょう。特に首や肩、腰への負担が大きく、場合によっては痛みを生じる可能性もあります。キッチンリフォームをする際は、使用する人の身長に合わせた適切な高さのキッチンを選ぶようにしましょう。

キッチンの高さの決め方は?

キッチンの高さはJIS(日本産業規格)で定められており、80㎝、85㎝、90㎝、95㎝があります。キッチンの高さが1cm刻みで選べるメーカーもあり、より使いやすいキッチンを選べるでしょう。身長に合ったキッチンの高さの目安は、「キッチンの高さ=身長÷2+5㎝」と言われています。

これを用いて計算すると、例えば身長160㎝の人であれば160÷2+5=85㎝となり、高さ85㎝のキッチンが使いやすい高さの目安になります。キッチンを使用する人が複数いる場合は、キッチンに立つ時間が長い人の身長で決めると良いでしょう。

ただし、上記の計算式で分かるのは、あくまでも目安となる高さです。実際の使用感を確かめたい場合は、最寄りのショールームで見学することをおすすめします。

作業スペースが少なくなった

作業スペースが狭いキッチンは不便に感じます。キッチン本体の大きさは変わらなくても、コンロやシンクなどのスペースを広く取りすぎると作業スペースを十分に確保できません。作業スペースが狭いと、まな板の端がシンクに出て安定しない、食材や調理器具を置く場所がなくなるなどの問題が出てきて、作業効率が悪くなる可能性があります。

使用しやすい作業スペースを確保するなら、幅45㎝以上のキッチンを選ぶことが大切です。45㎝の幅があれば調理作業をする際に必要最低限のスペースを確保できると言われています。コンロの数を増やしたりシンクを広くしたりする場合は、作業スペースとのバランスを考慮しましょう。

また、キッチンにはアイランドキッチンやL型キッチンなどのさまざまな種類があります。しかし家の形状に合わない場合もあるため、種類別の特徴やキッチンでの動線を考慮し、間取りに合うキッチンを選びましょう。

2人で作業する場合も想定を

キッチンを使用するのが一人の場合は作業スペースに余裕ができますが、親子やパートナーと2人で作業する場合は狭く感じる可能性があります。一人はコンロで調理作業を、もう一人はシンクで食器洗いをするなど、2人が横に並んで作業する場合は問題がなくても、すれ違うときや引き出しを開ける際に不便さを感じるかもしれません。2人で作業することを想定してキッチンを選ぶなら、2人がすれ違える広さの通路幅を確保しましょう。通路幅の目安として、120㎝程度の広さがあると安心です。

また、キッチンのスペース的にアイランドキッチンを置くことが難しい場合は、昇降式の戸棚を設けるのも一つの方法です。昇降式の戸棚はオプション品で用意しているメーカーが多く、水洗いした食器や食材などを仮置きでき、作業スペースを広く使えます。

食器洗い乾燥機を付けたのに使わなかった

食器洗い乾燥機を付けたものの、ほとんど使う機会がなかったという失敗例もあります。食器洗い乾燥機があると食器洗いの時間と手間を省くことができ、空いた時間を家族と過ごしたり趣味に費やしたりできます。

一方で、二人暮らしで一度に洗う食器の枚数が少ないために手洗いで済ませる場合や、食器洗い乾燥機が使用できない素材の食器がある場合など、食器洗い乾燥機がうまく活用できない世帯もあるようです。

また、食器洗い乾燥機の洗浄力や洗浄から乾燥までに掛かる時間はメーカーによって異なります。キッチンリフォームをする際に、食器洗い乾燥機を設置するかどうかは、導入した場合のメリットやデメリットを確認してから検討すると良いでしょう。

食器洗い乾燥機のメリット・デメリット

食器洗い乾燥機を設置するメリットは次のとおりです。

  • 調理器具や食器を衛生的に洗浄・乾燥できる
  • 家事に掛かる時間を減らせる
  • 水道代を節約できる

食器洗い乾燥機は洗浄から乾燥までノンストップで行うため、雑菌が付く心配がありません。また、手洗いは洗い方によって水を多く使用する場合がありますが、食器洗い乾燥機は洗浄時に使用される水の量が設定されています。水の無駄遣いを防ぎ、水道代の節約につながります。

ただし、食器洗い乾燥機を設置した場合、次のデメリットに注意しましょう。

  • 食器洗い乾燥機へ入れる前に予洗いが必要
  • 置き方によって洗浄力が落ちる場合がある
  • 定期的なメンテナンスが必要

こすらないと落ちない汚れが付いている食器は、食器洗い乾燥機へ入れる前に軽く手洗いする必要があります。食器の入れすぎや重ねすぎる場合、汚れが落ちなくなることもあるため、食器の入れ方に注意しましょう。

食器洗い乾燥機を長く清潔に使うには、使用するたびにフィルターや庫内を掃除することが大切です。

収納スペースが使いづらい

キッチンリフォームで大容量の収納スペースを確保できれば、作業台の上にものがあふれることを防げます。しかし動線を考えずに収納スペースの大きさだけを意識して設置してしまうと、結果的にキッチンも収納スペースも使いづらくなるでしょう。

他にも、床下収納やパントリーなどを設置する場合は、導線を考慮してスムーズに動けるかという視点が大切です。床下収納を作っても、その上にキッチンマットを敷くと床下収納の扉を開閉するたびにマットを除けるのが面倒になり、使わなくなったという失敗例もあります。

また、パントリーに奥行きのある棚を作ると奥にしまったものが確認しづらくなり、賞味期限切れに気付かない場合もあるため注意が必要です。キッチンリフォームする際は、既存の収納で不便に感じる部分や改善したい部分がないかを考えた上で、収納スペースを増やすか、位置を変えるかを検討しましょう。

掃除しにくい床材にしてしまった

床に使われる素材によっては掃除がしづらい、滑りやすいなどのデメリットが生じる場合があります。床材の中には汚れが付くと目立ちやすくなるものもあるため、床材の種類と特徴を把握しておくことが大切です。キッチンで使用される床材の種類と主な特徴は次のとおりです。

  • フローリング:木の温かみがあり、吸水性が高いためシミになりやすい
  • クッションフロア:塩化ビニール製で柔らかく、水や油を吸収しにくい
  • フロアタイル:防水性が高く掃除がしやすいものの、熱に弱く油や水で滑りやすい
  • コルクタイル:クッション性が高く足が疲れにくいが、変色したり傷が付いたりしやすい
  • 陶磁器製のタイル:高級感があり防水性が高いが、継ぎ目が汚れやすく落とした食器が割れやすい

床材をデザインだけで選ぶと手入れに手間が掛かったり、ものを落とした場合に傷が付きやすくなったりして後悔する可能性があります。キッチンの床材を選ぶ際は、掃除がしやすいか、水や油がはねても滑りにくいか、長時間立ったままでも足が疲れにくいかなどのポイントを確認すると良いでしょう。

家電の置き場所が制限された

キッチンリフォームでよくある失敗例は、家電の幅や高さ、奥行きを計算しなかったために置き場所が限られてしまうことです。キッチンでは冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器などのさまざまな家電を使用します。キッチンでの動線を考えた場合、使いやすい位置に家電を置くことが重要です。

しかし、コンセントの位置や家電の寸法を考えずにキッチンのレイアウトを決めると、電源コードがコンセントに届く場所や家電が収まる場所に置かなければならなくなり、動線を無視した配置になる恐れがあります。

また、冷蔵庫を置くスペースは確保していたものの、扉や引き出しを開けると壁にぶつかる、全開できないなどの使いづらいキッチンになる場合もあるでしょう。

リフォーム後に既存の家電を使用する場合は、家電の寸法やコードの長さなどを計算した上でキッチンのレイアウトを決めることをおすすめします。今後も家電を増やす予定がある場合は、リフォームの際にコンセントを増設することも合わせて検討しておくと安心です。

ゴミを置くスペースがなかった

キッチンリフォームで「ゴミ箱を置くスペースを考えていなかった」「ゴミ箱の置き場所が狭かった」などの失敗例もよく聞かれます。キッチンで出るゴミには生ゴミやビン・缶、ペットボトルなどがあり、リサイクルのために仕分けが必要なゴミもあります。仕分けするゴミの種類が多いほどゴミ箱を分けなければならず、置き場所が必要です。キッチンにゴミ箱を置くスペースがないと離れた場所におく必要があったり、目に付く場所にゴミ箱を置いたりして生活感が出やすくなることもあります。

キッチンリフォームをする際はゴミ箱の置き場所を考慮して設計してもらう、カップボードやシンクの下にゴミ箱用のスペースを設けるなどの対策をしましょう。ゴミ箱を横に並べるスペースを確保できない場合は、縦に積み重ねられるゴミ箱を選ぶのも一つの方法です。

日当たりが悪くなった

キッチンリフォーム後に日当たりが悪くなる場合があります。家具の配置を考えずにレイアウトを決めたり窓を設置したりすると、キッチンの日当たりが悪くなります。

例えば、窓があるキッチンでも食器棚を置く場所が窓の前しかないというケースも少なくありません。食器棚が窓を塞いでしまうため、昼間でもキッチン内が暗くなってしまいます。自然光が入る明るいキッチンにするなら、採光を考慮しながら家具の配置場所やキッチンのレイアウトを決めましょう。

ただし、日当たりが良すぎて室温が上がりすぎると食材が傷みやすくなるため、日当たりと同時に風通しの良さも考える必要があります。リフォームを検討する時は採光条件などに十分な知識がある業者を選定するのがおすすめです。

完成したキッチンがイメージと違っていた

キッチンリフォームでよくある失敗例は、予算内に収めることを優先した結果、理想的なイメージと掛け離れたキッチンを作ってしまうことです。

リフォームではキッチン本体だけでなく、床材や壁紙を変えることで古いキッチンを新しくしたり、全く異なる雰囲気のキッチンに作り変えたりできます。しかし、キッチン本体と床材、壁紙のデザインや色に統一感がないとアンバランスな空間になる可能性があります。特に、予算内に収めるために床材や壁紙などのグレードを下げると、ミスマッチが起こりやすくなるでしょう。

また、カタログで気に入って購入したものの、実際に見ると質感や色がイメージしたものと違い後悔する場合もあります。イメージに近い理想的なキッチンを作るためにも、リフォームをする前にショールームを見学して実物の質感や色を確認しに行きましょう。また、コーディネーターやプランナーに完成イメージを作成してもらうと安心です。

LDKを一つの空間にしたら音や匂いが気になった

リフォームでキッチンとリビングダイニングの間に仕切りがない場合、換気扇の音がうるさい、食材を調理したときの匂いが充満して気になるなどの問題も生じます。

LDKを一つの空間にした場合、キッチンに立ったままリビングダイニングにいる家族と会話ができたり、子どもが遊ぶ様子を見ながら家事ができたりするなどのメリットがあります。一方で、仕切りがないために換気扇や食材を調理するときの音でテレビの音が聞こえない、調理で発生した煙や匂いがリビングダイニングにこもってしまいストレスになりやすいことがデメリットです。

理想的なキッチンを作っても、家族のストレスになると生活の質が下がってしまいます。リフォームする際は、家族のライフスタイルやリビングダイニングに求める条件なども考えた上で、作りたいキッチンをイメージしましょう。

キッチンリフォームで失敗しないためのポイント

キッチンリフォームの失敗例のように後悔しないためには、リフォーム前に気を付けるべきポイントを押さえておく必要があります。リフォーム前に確認しておきたい主なポイントは次の5つです。

  • 優先順位を決めておく
  • 本当に必要な機能・設備かよく考える
  • キッチン周りの動線を考える
  • ショールームを見てイメージしておく
  • 家族でよく話し合う

動線の考え方やショールームで見るポイント、家族で話し合うべき内容などを詳しく解説します。

優先順位を決めておく

キッチンリフォームではキッチンの機能性や収納スペースなど、さまざまなことを決める必要があるため、優先順位を付けることが重要です。優先順位を決めずにそれぞれ選ぶと予算をオーバーする可能性があり、予算を抑えることにだけ注視するとミスマッチなキッチンになってしまいます。

キッチンリフォームの失敗例のような後悔をしないためには、既存のキッチンの不満や不便なところを洗い出すことから始めましょう。不満や不便な点が明確になると、リフォームをする際に何を優先すべきなのかが分かるようになります。リフォームの優先順位が定まれば優先度が高いものから検討でき、それ以外のところはバランスを見ながら決めていく方法がおすすめです。

本当に必要な機能・設備かよく考える

キッチンリフォームでは、家族構成やライフスタイルに合わせて広さや設備、レイアウトなどを決めることが大切です。オプションの機能や設備があるキッチンは生活の利便性が高まります。しかし、キッチンリフォームの失敗例にもあったように、不要な設備や機能を付けると後悔することになるかもしれません。

例えば、食器洗い乾燥機はあると便利ですが、夫婦2人だけで使用する食器の枚数が少ない場合や食器洗い乾燥機に対応していない素材の食器を使用する場合は、手洗いの方が向いていることもあります。また、既存のキッチンの収納スペースが狭いというだけで必要以上の収納スペースを作りすぎるとデッドスペースが生まれ、無駄なリフォーム費用を掛けてしまうことでしょう。

収納スペースを作る場合は、既存のキッチンの不要なものを処分し、残ったものを収納できるスペースがどれくらいかを把握してから決めるのがおすすめです。さらに、自分や家族の生活に必要なのかを考えた上で機能や設備を付けるべきかを決めると、失敗を避けられます。

キッチン周りの動線を考える

キッチンリフォームでは、キッチンを使用する人の動線を考えましょう。キッチンは調理や食器洗いで毎日使用する場所です。長時間立ちっぱなしで作業することもあるため、動線に無駄があると使いづらく疲れやすいキッチンになります。

キッチン周りの動線を考える際は、まずはキッチンの形状を確認しましょう。次に、食材を冷蔵庫から取り出す、シンクで下洗いする、作業台で食材を加工する、コンロで調理するなどの一つひとつの動作をイメージしながら、何をどこに置けば動線が短く済むのかを決めていきます。

例えば、I型のキッチンは端から端までの距離が長いため、冷蔵庫や食器棚の配置はある程度定められます。L型は、I型よりも移動距離は短くほとんど動かずに作業ができますが、配置の工夫が必要です。キッチンを使う人が無駄な動作をせずに済むように、スムーズな動線を維持できるレイアウトに工夫しましょう。

ショールームを見てイメージしておく

キッチンリフォームをする前にショールームへ足を運び、キッチンの設備や床材、壁紙などを実際に目で見て確認することが大切です。「イメージしていたキッチンと違った」という失敗例の主な原因は、カタログの写真を見ただけで実物を確認しなかったことです。ショールームへ行って実物を見れば、カタログからでは分からない質感や実際に見た色味、大きさを確認できるため、リフォームの失敗を避けられるでしょう。

また、ショールームへ行った際はキッチンの前に立ち、実際に調理や食器洗いなどをしているときのことを想像しながら、高さや広さなどを確認すると自分にとって使いやすいキッチンをイメージしやすくなります。自宅のキッチン周りの写真を持参し、候補の床材や壁紙とマッチするのかを確認する方法も良いでしょう。

家族でよく話し合う

キッチンを一番使用する人の意見を取り入れることは大事ですが、他の家族もキッチンを使うため、話し合いの機会を作ることが重要です。家族で話し合った結果、普段からキッチンを使用する人が見落としている問題点に気付けることがあるかもしれません。

また、専門家の意見やアドバイスを取り入れるのも有効な手段です。例えば、キッチンリフォームの実績が豊富なリフォーム業者に相談して専門家のアドバイスを取り入れながらキッチン作りをすると良いでしょう。

キッチンのリフォームなら実績豊富なミヨシテック

キッチンリフォーム後に「リフォーム前より使いにくくなった」「理想のイメージと違った」など、リフォームしたことを後悔する人は少なくありません。リフォームをして理想的なキッチンを作るなら、家族と話し合った上で必要な機能や設備、レイアウトなどを決めることが大切です。リフォームが初めての場合は実績が豊富なリフォーム業者に相談することをおすすめします。

株式会社ミヨシテックは、大阪の寝屋川市・枚方市南部エリアを中心に関西圏で電気・ガス・水道工事から住宅設備のリフォームまで幅広く対応する会社です。リフォームの年間実績数は200件以上と、豊富な実績があります。キッチンのリフォームを検討している方は、リフォームの実績が豊富なミヨシテックにご相談ください。

お問い合わせはこちら